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鶴岡から「エルサンワイナリー松ケ岡」のファーストビンテージワインをお届けします

今年の7月12日に販売を開始した、鶴岡産の白ワイン、「エルサンワイナリー松ケ岡」のファーストヴィンテージが返礼品としてもお選び頂けるようになりました。

発売から、多くのメディアに取り上げられた『フルフル2020』と『鶴岡甲州2020』、二種類の白ワインに加えて『ぶどう畑のスモークナッツ』も各サイトに登場。

これを受けて、本日は「エルサンワイナリー松ケ岡」のご紹介と、話題のワイン、そしてナッツの味わいの特徴について書いていきたいと思います。



ピノ・コッリーナ ファームガーデン&ワイナリー松ケ岡

鶴岡市の農業生産法人「エルサンワイナリー松ケ岡」が設立した自社のワイナリーが「ピノ・コッリーナ ファームガーデン&ワイナリー松ケ岡」です。

ピノ外観 月山_1000


庄内柿や桃の産地である、鶴岡市羽黒地区の松ケ岡に構えたこのワイナリーで、今、新しい日本産ワインが造られています。ぶどう畑を見ながらお食事できるレストランとショップが併設された美しいワイナリーは、鶴岡にありながら、まるでイタリアの丘陵地のような雰囲気です。

「エルサンワイナリー松ケ岡」の社長 早坂 剛氏は、松ケ岡への思い入れが強く、その歴史への敬意を込めてこの場所にワイナリーを作ったそうです。

松ケ岡は庄内藩士が150年前の明治維新に開墾し、桑を植えシルク産業を興した由緒ある地であり、日本遺産に認定されております。私は、イタリアの世界遺産ランゲの丘に行った際、アルプスをバックに一面ブドウ畑の風景が月山をバックにした松ケ岡に重なり、松ケ岡をブドウ畑にしたいと思ったのが始まりです。

(中略)9月中旬には自社畑からブドウを収穫し、初めての醸造を行いました。庄内松ケ岡産「日本ワイン」のスタートです。<令和2年9月4日>「エルサンワイナリー松ケ岡」社長 早坂 剛氏のごあいさつより引用

2017年、松ケ岡の約5ヘクタールという広大な土地に、ぶどう苗の定植をスタート。2020年の9月に収穫されたぶどうから醸造を行い、2021年の7月にとうとうファーストビンテージの白ワインが発表されました。

収穫 大集合写真_1000

↑収穫作業は、スタッフ総出で行った。みなさん、いい笑顔です!

そして、そのワインこそが、今回紹介する『フルフル2020』と『鶴岡甲州2020』というわけなのです。

フルフル白鶴岡甲州_1000


ワイン造りのこだわり

「ピノ・コッリーナ ファームガーデン&ワイナリー松ケ岡」は地上1階と、地下1階の2階建て。醸造は、地上との高低差を生かした、グラビティ・フロー・システムを利用して優しく丁寧に行われます。

有名なナパバレーのワイナリー「ロバート・モンダヴィ」でも採用されたというこのシステムは一体どういったものなのでしょうか。

グラビティ・フロー・システムとは?

重力を利用した自然に逆らわない醸造手法。ポンプによる移動に比べて衝撃が少なく、きわめて優しくぶどうやワインを取り扱えるため、ぶどうの繊細な個性を損なわずに、エレガントで特色のあるワイン造りを可能にします。

移動時の衝撃ひとつでワインの味が変わってしまうというのだから驚きです。私は、口に入れるものは何でも、丁寧に、繊細に扱われたものほど美味しくなると思っているタイプなので、こうした手法を使っていると聞くと、断然興味が湧いてきます。

『つるさと』スタッフメンバーで、「ピノ・コッリーナ ファームガーデン&ワイナリー松ケ岡」を訪れ、ゼネラルマネージャーである川島さんにお話しを伺いました。

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↑川島ゼネラルマネージャーと『つるさと』スタッフ

ワイナリーの中で、ぶどうの収穫から白ワインが完成するまでの一連の流れを説明して頂いたので、書きだしてみたいと思います。

<ぶどうの収穫からワインができるまで>

①9月~10月にぶどうが収穫されます。

②ダメージを受けた粒などをはじいて選果されます。

③房から果梗※を取り除きます。(除梗) ※果実の柄の部分

④ぶどう果汁を出すために果皮を破ります。(破砕

⑤電気や重力の圧力を使いぶどうの実を押しつぶします。(圧搾

⑥圧搾した果汁をタンクに入れて発酵させます。

⑦タンクの底部にたまる滓と上澄みのワインを分別します。(滓引き

貯蔵熟成期間に入ります。(容器や期間、温度は目指すワインによる)

⑨フィルターで濾過を行い、瓶詰め。コルク打栓、ラベルを貼って完成です。

※赤ワインの場合は、圧搾と発酵の手順が逆になります。


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↑醸造室のタンク。発酵と滓引きを行うところです。

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↑オーク樽の中でワインを熟成させています。

昨年の9月に収穫されたぶどうも手順①からスタートし、約10ヶ月後に、念願の白ワインが完成しました。2017年の定植から数えると、実に約4年間の歳月をかけて造られた貴重なファーストビンテージの白ワインです。

見学を終えた後は、川島ゼネラルマネージャーの解説をききながら、試飲させて頂きました。


FrouFrou2020 フルフル/白2020

まずは、はじめに紹介するのは、

〝 FrouFrou2020 フルフル/白 〟

2017年に初定植したシャルドネと2018年に定植したソーヴィニヨンブランを
贅沢にアッサンブラージュしたワインです。(※アッサンブラージュとは、原料を混ぜ合わせる伝統的なワイン造りの技法のこと。)

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収穫したぶどうをステンレス製樽で4か月程度発酵させた後、フレンチオーク樽に移して熟成させています。

このワインはスモーキーなフレーバーとともに、華やかな香りが口の中にいっきに広がり、すっきりとした味わいで魚介類やオリーブオイルを使った料理やローストビーフ、生ハム、和食と幅広く合うそうです。

一般的には白ワインは魚介類、赤ワインは肉類に合う、と言われることが多い中で、このワインはどちらのも合うというのだからすごいですよね。『食の都庄内』の食材をいかに美味しく食べて頂くか という点を大切にして造られていて、ワインと食材のマリアージュが無限大に楽しめるそうです。

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可愛らしい響きの「フルフル」という名前は、フランス語で「衣ずれの音」を表す言葉からきていて、絹織物の産地である松ケ岡の特徴を連想させることから採用されたといいます。

この「フルフル/2020」を試飲させて頂きました。

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まずはじめに、シュークリームや焼き菓子のような甘くクリーミーな香りを感じます。そして、ひとくち飲んでみると香りの印象よりもさっぱりとした味わいで、爽やかで、柔らかく、まるく、どこまでも広がる穏やかな海のようなイメージ。

優しく、どんなものとでも溶け合うようなお味です。お勧めして頂き、生ハムと合わせてみると、生ハム単体で食した時よりもその風味が増したような気がしました。何一つ打ち消すことなく、調和して美味しさがより広がるようです。晴れた日のテラスで飲むのにぴったりだと思いました。


鶴岡甲州2020

つづいて2本目のワインは、

〝 鶴岡甲州 2020〟

鶴岡市櫛引の西荒屋地区で栽培されている品種「甲州」を使ったワインです。櫛引は、日本最北端の「甲州」栽培地域と言われていて、「甲州」の在来種が250年以上に渡り受け継がれてきました。山梨などで栽培される「甲州」とは異なる品種改良のされていない原木に近い系統です。

そして、今、鶴岡市は国内でもっとも注目されているワインの新産地となっています。その鶴岡の地名とぶどうの名前をあわせた「鶴岡甲州」。

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櫛引地区で樹齢50年以上の単一畑のぶどうを、絶妙なタイミングで収穫し、醸造後はフレンチオーク樽で数ヶ月熟成されました。鶴岡の風土・四季のはっきりとした気候を最大限にいかした1本。

甲州は長い間、主に生食用として親しまれ、ワインとなると個性が目立たず平凡と評されましたが、このワインは香り豊かでコクがありキリッとした味わいが特徴です。庄内産の岩牡蠣や、魚介類と相性抜群。和食と共に楽しめるワインだといいます。

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「鶴岡甲州」もテイスティングをさせていただきました。

爽やかなぶどうの中にも深い緑を連想するような香りを感じます。すこし苦みのような部分が顔をのぞかせ、決して平凡ではなくどこか複雑で豊かな味わいです。目を瞑って飲むと、静かな森の中で瞑想しているような心地がして、気持ちがスッと癒されていくようでした。

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岩牡蠣を合わせて頂いたところ、その静かな森の印象から一変し、コクを強く感じました。視界が開けて風が吹いたような感覚。合わせるものによって随分と印象が変わり、食事と一緒にいただきたいワインだと思いました。

そして個人的には、このワインのエチケットも気に入りました。「甲州」の産地である櫛引地区で受け継がれている黒川能(国指定重要無形民俗文化財)で使用される翁の面が描かれています。

デザインを担当したのは、東北芸術工科大学学長でデザイナー、アートディレクターの中山ダイスケ氏だそうです。(フルフル2020も同様。)贈答用にも喜ばれそうな品のあるデザインです。

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↑ワイナリーのショップに並ぶ2種類のワイン。美しいデザインが目を惹く。


ぶどう畑のスモークナッツ

ワインに合わせてご紹介頂いたスモークナッツ。実はこれ、ぶどうの木の選定枝をスモーク材に使用した「ぶどう畑のスモークナッツ」なんです。

実のなったぶどうのうち3分の1を落として選定作業をすることで、残っているぶどうの旨味は凝縮し、美味しいぶどうが出来るそうです。その際、選定枝は必ず生まれます。本来、ただ燃やしてしまうはずのこの枝をスモークに活用することで新たな価値が生み出されました。

「廃棄物」が「資源」になるという取り組みは、私たちの目指す循環型社会の理想的な形だと思います。SDGsの観点から見ても、素敵ですね。

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白品種のぶどう「シャインマスカット」と赤品種のぶどう「安芸クイーン」は2種類の味わいを楽しむことが出来ます。スモークナッツと共に頂くことで、ワインの味わいも更に変化し、また新たな一面が発見できたような気がします。

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「エルサンワイナリー松ケ岡」はまだまだ始まったばかり!

今回、「エルサンワイナリー松ケ岡」を取材させて頂き、そのレベルの高さに驚きました。作り手のこだわり、そしてワインの味わいを知り、これは世界に通用するワインだという確信がありました。

来春以降に、ロゼワインと赤ワインの発売も計画されているそうです。赤ワインは、松ケ岡で昨年秋に収穫されたメルロー品種が、現在貯蔵庫で熟成中だといいます。この白ワインの美味しさを知ってしまうと、赤ワインも期待せずにはいられません。

今後、「エルサンワイナリー松ケ岡」は日本ワインの生産者として国内外で有名になり、鶴岡も、更に全国的に有名なワインの産地になっていくことでしょう。その始まりともいえる、ファーストビンテージを、是非、全国のみなさまにも味わって頂きたいです。

返礼品ラインナップ

鶴岡市内でも限られた場所でしか購入することの出来ないこの貴重なワインを、ふるさと納税の返礼品用にご用意いただきました。ワインの2本セット、ぶどう畑のスモークナッツとのセット、そしてぶどうの苗木オーナーセットもありますので、是非ご覧ください。

【FrouFrou2020 フルフル/2020と鶴岡甲州2020の2本セット】

【鶴岡甲州2020とぶどう畑のスモークナッツセット】

【ぶどうの苗木誰でもオーナー制度】

【ぶどうの苗木誰でもオーナー制度 プレミアム会員 会員権】


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さいごに

このnoteで書いた、テイスティングの際の味わいの表現はあくまでも個人的感想です。飲む人によって感想が違ったり、それをシェアし合うこともまた、ワインの楽しみ方のひとつだと思います。

「エルサンワイナリー松ケ岡」のワインを飲んだ方は、是非、コメント欄や返礼品掲載ページのレビューから感想を教えてくださいね。みなさまの声を楽しみにお待ちしています。

それでは、最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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