見出し画像

いつでも“春の味”を──やまぜん食品

※こちらの記事は2023年8月に執筆したものです。



春を求めて

7月下旬、鶴岡市郊外。
蝉の声が大きく鳴り響き、真っ青な空には巨大な入道雲。外に一歩踏み出そうものならば、強烈な暑さに包まれ、刺すような日差しに体が焼けそうになります。
山の緑も濃いこの夏の時期、鶴岡市ふるさと納税スタッフは山菜の加工作業を撮影させて頂くために、車を走らせていました。

山菜は、口の中に広がるほろ苦い味が "春の味覚" とも形容され、待ちわびた春の訪れを告げてくれますね。
山に緑が増えて、土の匂いがしてくる頃に採れる「山の恵み」です。どうしてその「恵み」を、年間を通して食べることが出来るのか。その過程を少し覗かせて頂きました。


山菜工房

訪ねたのは、鶴岡市郊外にある「やまぜん食品」さん。
こちらの工房に伺ったのは昨年2023年7月のことです。
市役所からは車で15分ほどの距離ですが、田んぼに囲まれたのどかな場所に工房があります。風に波打つ青い稲穂の奥には、日本百名山の月山、そして鶴岡市民から親しまれる市民の山・金峯山の山並みが広がります。

連日の猛暑で雲が多く、月山は見えませんでした。

道路の途中には工房への案内看板が大きく掲げられており、道行く人たちの目を惹きます。看板の通りに車を走らせると、工房はすぐそこです。
入り口にも大きな看板が飾られており、動物のキャラクターが出迎えてくれました。かわいいタヌキ・・・と思っていましたが、この記事の最後にこのキャラクターの正体が判明します。

「こんにちは~」

事務所にお伺いすると、社長の渡部欣也さんが工房から出てこられました。白いエプロン姿に帽子をかぶった欣也さんは、自ら加工場に立って作業をされているそうです。

専務取締役の渡部正之さんも同様に工房から出てこられました。正之さんも工房の中で作業をする事もあれば、外に配達に出たり、営業もこなすマルチな活躍ぶりです。

写真の社内着は、これまでシーンに合わせて着替えていた手間を省くために制作したそうです。おもわず、動物のキャラクターに目が向いてしまいました(笑)

正之さんに案内されて、さっそく工房の中におじゃまします。
加工の過程を拝見し、やまぜん食品さんの3つの”こだわり”が見えてきました。


名峰・月山から流れる清らかな地下水

さっそくですが、写真のなめこが水の中にあるとお分かりになりましたでしょうか? 私は実際に見て、水のあまりの透明度に、初めは気がつきませんでした (;^_^A

山菜の加工には、「原料の戻し」「選別」「製品の仕上げ」「袋詰め」の工程があり、全ての作業に、月山から流れてくる地下自然水を使用しています。

伏流水に限りなく近づけるため、高性能の浄活水システムを導入、この装置を通すことでミネラル・マイナスイオンを豊富に含んだ水となり、素材の美味しさを最大限活かせるそうです。

床にはさらさらと水が流れています。

水は24時間流れ続けています。床には気づかない程度の傾斜がついており、足元では常にきれいな水が流れ続けていて衛生的。水温は一定して12℃ほどなので、夏には冷たく、冬には少し温かいのが特徴です。
これが、水 - ミネラルをたっぷり含んだ伏流水 - へのこだわりです。 


庄内の恵みをたっぷり含んだ山菜

筆者撮影

やまぜん食品さんの商品の原料は、ぜんまい・わらび・いたどり・赤こごみなど、国産の山菜です。が、これらの山菜ってそんなに大量に採れるイメージがありませんが、どうやって集めているのでしょうか?

実は、鶴岡市の朝日地区や温海地区など約200軒以上もの農家さんと契約し、良質な原料を直接買い求めているんです。自生の山菜には農薬の類が一切使用されておらず、栄養分が多く含まれています。

また、春限定のイメージが強い山菜ですが、渡部専務いわく「山菜はもともと保存食としても親しまれていた」と言います。
保存方法は、(1)塩漬け (2)乾燥 のふたつの方法があり、農家さんにはその工程までをお願いし集荷しています。

清らかな水の中で塩抜きされるワラビ。

やまぜん食品さんのパンフレットを拝見させて頂きました。農家さんは広い敷地にぜんまいを均一に広げて、こまめに混ぜて乾燥させているそうです。
採ったら終わり、ではなく、干す作業まで丁寧に行っています。

作業の様子

ちなみにふるさと納税スタッフの私も山菜を穫りに親族の山へ入りますが、これが思っていた以上に大変なんです。
道のない急斜面を分け入るのはもちろん(熊に注意)、当たり前なのですが、採った山菜がどんどん重くなるんです。これを持って来た道を戻ると言う結構な重労働です。

そして、『採ったら終わり』ではないのが山菜の大変な所。ワラビはアク抜きをしなければいけませんし、ミズは茎の薄皮を剥かなければいけません。それも大量に (;^_^)

それらを農家さんが丁寧にこなしていると言うのが実はすごい所です。やまぜん食品さんの2020年のブログには、農家さんへの感謝がつづられていました。(一部抜粋)

約1ヶ月をかけて、ご協力いただいている山菜農家さんの元を駆け巡って今年の新物「乾燥ぜんまい」「塩わらび」「塩いたどり」の原料入荷がほぼ完了しました!
やまぜんで個人農家さんから直接の買付を行うようになって約10年、農家さんとのやりとりを繰り返しながら品質・収量ともに安定してきてとてもありがたく思いますっ!
ご高齢の農家さんが多いので、年齢や体力的な事情で引退される方もいる中、農家さん同士間での口コミや宣伝で新たなご協力農家さんも増えたり、信頼頂けるようになったのはホントありがたいことだなと。

https://www.yamazen-food.co.jp/blog/2020/07/07/859/

丁寧に作業したものと、そうでないものには、やはり違いが出るそうです。干した山菜を戻した時に香りが良く、食感は繊維もなく柔らかい。その分、調理もし易くなります。
これが素材 - 山の恵み - へのこだわりです。


山菜のプロフェッショナル

作業の性質上、工房の中は蒸し暑く、夏の間は作業が終わると従業員の皆さんは顔を真っ赤にして出てくると言います。それでも、「もっとおいしい商品を作ろう」という気持ちで、真摯に作業に携わっているそうです。
やまぜん食品さんでは、大切な商品に携わる「人」の育成を大事にされています。それは、原料や設備が良くても、それを扱って仕上げるのは「人」だと考えているからです。

お客様の立場になって、創意工夫を重ねた商品を提供したい。そんな思いから、10年前から毎朝「学習会」を開いてきました。衛生管理も徹底し、安心できる商品を作ろうと奮闘されています。

事務所にかざられていた額。

やまぜん食品さんが山菜の加工製造を始めてから46年。その間に培われた、山菜を選別する「目」と「経験」を伝承し、従業員の皆さんは山菜を選び抜くプロへと育っています。
「感謝の心をわすれず、真心を添えた商品を作ろう」
そんな思いが、この山菜のパックに詰められているのだなと、工房を拝見して実感しました。

これが、職人 - 山菜のプロ - へのこだわりです。


どんな商品があるの?

現在、鶴岡市ふるさと納税の返礼品として、やまぜん食品さんの商品を取り扱っております。今回、撮影させていただいた写真も画像として使用いたしました。
ギフトにもオススメです!

Click! ▶【 国産山菜 ミックスセット 】山菜とキノコのミックス7パック
Click! ▶【 国産山菜 味付けセット 】バンケ味噌で白米がとまらない
Click! ▶【 国産山菜 水煮セット 】アレンジ自由の山菜6パック
Click! ▶【 国産山菜 水煮セット 大 】豪華12種類の山菜セット

 【 オススメしたいポイント 】
 ・下処理済!すぐに使える
 ・ 味付け山菜はお皿に出すだけ
 ・ そばやうどんに乗せるだけ
 ・ 炊飯ジャーに入れるだけで本格炊き込みご飯
 ・ 和え物やお浸し、炒め物やお味噌汁、活用法は多様
 ・ 使いやすい小分けパック!
 ・なので1人暮らしの方にもオススメ


実際に作ってみました

やまぜん食品さんの商品で実際に炊き込みご飯をしてみました。
こちらの商品は、味付けセット水煮セット水煮セット大 のセットに含まれている「炊き込みご飯の素」です。今回は右側の『筍のご飯の素』を使ってみます。

ひとつのパックに対して、お米2合が目安。
研いだお米に入れるだけ!炊き終わりを待つのみ(^^)/
炊き上がりのころには良い香りが辺りを包んで・・・

「おおお~!」
炊飯器のフタを開けると、炊き込みご飯の、良い香り ♪

食欲をそそる香り
おこげも出来ました(^^♪
彩も良い

ご飯茶碗に盛りつけて、山椒の葉を添えれば完成です。

「うまっ!」

口に入れると、ほわっと優しい味わいに包まれます。
筍の食感がたまりません。みず・ごぼうの食感が楽しく、こんにゃくやにんじんの旨味もしっかり混ざっています。
ちなみにこの日もしっかり猛暑でしたが、一口食べて、春の風が吹いたみたい。やまぜん食品さんのブログにはこんな食べ方も。

当社のごはんの素は国産なのに具だくさんなので、万が一食べきれず残ってしまった場合。ラップに薄く伸ばして冷凍保存でもOK☆
・・・ですが!!
塩コショウにお好みで卵やキムチなどと共に少量の油でサッと炒めて炒飯に大変身!?させてもとってもおいしいです(*^^)v
ちなみに私のおススメは山菜ごはん&キムチのキムチ山菜チャーハンです!一度お試しあれっ!

今度やってみようかな (^^)


”タヌキ” の正体

「ところで」
最後に、ふるさと納税スタッフがはにかみながら、カタログの表紙を指さしました。
「このタヌキのキャラクター、かわいいですよね」
すると、渡部専務から意外な答えが返ってきました。

看板にも描かれているキャラクター

「実はこれ、昔のわたしなんですよ」
「えっ、そうなんですか?」
「キャラクターの名前はまだないんですけどね」
なんと2~3歳の頃の渡部専務がモデルになっているとの事。

「ちなみに、タヌキではなくアライグマ です」
「・・・

こうして私たちの山菜工房の探訪は終わりました。


一瞬のきらめき

工房の目の前には、鶴岡市民に親しまれる摩耶山系の眺望が広がっています。

ずっと、山菜は ” 一瞬のきらめき ” だと思っていました。
長かった冬が徐々に息を潜め、動植物がにわかに活気づく頃。山の緑が芽吹く、超期間限定。そのイメージが、良い意味で崩されました。

そんな”きらめき”を、年間を通して味わうことができるのは凄いことです。(しかも常温!)さらに、保存した山菜ならではの香りの良さが際立ち、柔らかい食感で、どの世代にも食べ易く加工されています。

”春の味”をいつでも楽しみたい。

そんな方々のために、日々作業に励むやまぜん食品さん。
庄内の恵みがたっぷりと詰まったこだわりの”春の味”。
ぜひ味わってみませんか?

お客さまの「おいしい!」のために日々奮闘する従業員の皆さん。


鶴岡市ふるさと納税 齊藤

鶴岡市のふるさと納税はこちら ▶ ふるさとチョイス
地域の情報を発信中! ▶ ✕ ( Twitter )
インスタグラムも始めました ▶ Instagram


Twitterでは最新情報を発信していきます。是非、フォローお願いします!